仮想通貨の犯罪での使用は、件数としては確実に減少の傾向にある。しかし、まとまった金額による取引になりつつあり、犯罪に関連する仮想通貨の取引額は減少には至っていない。つまり、仮想通貨を犯罪利用している特定の組織が統率して取引の回数を少なくしていると言えるだろう。

 

仮想通貨の取引の追跡などの技術も開発されており、仮想通貨の犯罪利用に対する世界的な規定が求められてきた。そして、今回金融活動作業部会(FATF)がマネーロンダリングの世界的な枠組の策定を行うと発表した。

 

・ FATF の取り組みについて

2018年9月19日、 FATF はマネーロンダリングに対して、世界的な基準を策定するための活動を行っていると発表した。仮想通貨に対する各国の規制内容は、今まで統一されてこなかった。それは、仮想通貨の立ち位置のみでなく、犯罪に対する対応や取引の信用性を高めるための取引の追跡なども各国で対応することを意味しており、犯罪への対策が追い付いていない国も少なくない。

 

 

仮想通貨の技術は、現状、世界中に広がっており、世界規模のブロックチェーンサービスを展開している企業は多い。その為、仮想通貨に対する認識は時と共に世界中の人々から知られつつある。その為、仮想通貨の犯罪利用は規制の要因となり、仮想通貨の技術的な発展の妨げにしかならない。

 

 FATF はもともと法定通貨によるマネーロンダリング対策を行うために作られた国際機関だ。つまり、マネーロンダリングに対するノウハウを有していることから、仮想通貨に対しても有益な対策を打ち出すと見られている。

 

もっとも、仮想通貨による犯罪利用は匿名通貨に移行しつつあり、今後は匿名性の強い通貨での取引をどのようにして追跡し個人を特定するのかが課題となってくる。また、プライバシーを守る為に匿名通貨が開発された経緯があり、プライバシーがどのようにして守れるのかも大きな課題となるだろう。

 

マネーロンダリングの世界的な規制の枠組みは、仮想通貨市場にとってプラスの状況となるだろう。そのうえで、どのような対策が世界基準のものになるのか、要注目だと言える。