2018年7月に入り、インド中央銀行は、自身の管轄している金融機関に向けて、仮想通貨取引所と仮想通貨投資家との関係を切るよう命令する通達を7月6日に発行する予定だ。仮想通貨取引所や仮想通貨投資家からの反感が再び高まりつつあるが、規制を回避する取り組みも同時に進められている。

 

また、今回の禁止令に対して、仮想通貨規制に詳しいインドの弁護士チームはインド中央銀行に、規制の理由を明確に回答するよう指示したことも明らかになっている状況だ。

 

・仮想通貨取引禁止の通達が発表されるまでの流れ

 

2018年4月、インド中央銀行は管轄している全ての金融機関に向けて、仮想通貨取引所や仮想通貨関連事業へのサービスを3ケ月以内に中止するよう命じた。仮想通貨の売買を行うには仮想通貨取引所に申し込み、銀行に専用口座を開設している法人や個人は少なくない。口座凍結となった場合には、仮想通貨の取引はおろか法定通貨の出し入れさえ困難となる

 

この動きにより、最高裁判所がインド中央銀行と仮想通貨取引所等が話し合う場を設けてはいるものの先行きは不透明だ。仮想通貨取引所側は、インド中央銀行が懸念している点において、全て代替え案を提出し、問題がないことを訴えているが聞き入れる可能性は低いと言える。

 

・インドの今後の動きについて

 

最高裁判所が通達の差し止めを却下したことにより、7月6日からは金融機関と仮想通貨取引所や仮想通貨投資家との取引は実質上違法と考えられる。その為、金融機関の口座を使用していた会社などは身動きが取れなくなるだろう。

 

しかし、仮想通貨間だけで取引ができる新プラットフォームの構築をしている仮想通貨取引所が出てきていることもあり、インドでの仮想通貨は完全規制されたわけではない。また、仮想通貨に対して強硬な姿勢を見せているインド中央銀行が、デジタル通貨の発行を検討していると言われている。実際に、中央銀行による仮想通貨の発行計画は世界中で策定されている。インドの仮想通貨市場の動向は見逃せないと言えるだろう。