2018年8月23日、イギリス政府は分散型台帳を使用した電子的な証拠保全や身元情報を活用する方針を発表した。分散型台帳は、ブロックチェーンとは緊密に言えば、異なるシステムであるものの、ともに改ざんが不可能である点は同一だ。つまり、イギリス政府は今後分散型台帳を使用した管理にシフトしていくと見ていいだろう。

 

・イギリス政府の分散型台帳について

イギリス政府における分散型台帳の活用を発表したのは、法律裁判所・審判書サービス(HMCTS)だ。内容としては、非常に単純なもので分散型台帳の特性を生かし、あらゆる証拠の共有や身元の管理などについて、分散型台帳を用いて行っていくというものだ。

 

ブロックチェーンや分散型台帳は、身元保証や証拠の担保という意味では、改ざんがほぼ不可能であることから信頼性が高い。また、一度システム作り出せば、継続的にアップデートを繰り返していくことも可能だ。つまり、ブロックチェーンや分散型台帳については、既存のシステムよりもはるかに信頼性にすぐれ、個人の身元などもすぐに割り出すことが可能だ。

 

加えて言えば、監査証跡と呼ばれるシステムはすでにブロックチェーンや分散型台帳には備わっており、現在のデータがどのようなアクセスや操作によって作られたものなのか追跡することが可能だ。そして、技術的な面から言えば、イギリスではすでに仮想通貨に関するノウハウを持っており、技術力も問題ないため更に実用的なシステムを作成していくことが予想される。

 

・デジタル保証による身元管理

既存のシステムでは、自分の身元を確認するだけでも非常に手間がかかる。また、システムとして国民と政府の間で共有しているデータがあるとしても照会まで行うことは、国民だけでは行えない。

 

しかし、ブロックチェーンや分散型台帳を用いた場合、データの管理及び参照は非常に楽になる。例えば、本人と管理側だけがアクセスできるデータがあるとすれば、データの変更を行ったのはどちらかに限定される。もちろん、ブロックチェーンや分散型台帳においては、どちらがアクセスしたか即座にわかる。そのため、今後、分散型台帳やブロックチェーンによる身元保証や管理を行うケースは増加していくと見ていいだろう。