28日の仮想通貨市場は小動きだった。しかし、29日の未明に価格が下落し始め、本稿執筆時点で、ビットコイン市場は再び24日安値の65万円に迫る展開となっている。その他のアルトコインも今年最安値の水準まで下落している。

 

 

重要な局面と指摘する専門家も 

現在の仮想通貨の水準は、重要な局面と指摘する専門家も多い。米CNBCのFast Moneyに出演したファンドストラッド社アナリスト、ロバート・スリマー氏は「5800ドルから6000ドルが大事なストップロスレベル」と発言した。つまりこれは、この水準を下回ると、一段安の展開になることを示唆している。28日のビットコイン市場の終値は、米ドルベースで5800ドルである。スリマー氏が指摘する水準をかろうじて守っているレベルだ。同番組に出演したボブ・ピサニ氏も「下落トレンドを継続させている」と一段安を示唆する発言をした。22日にもCNBCに出演したアナリスト、ドット・ゴードン氏も約44万(4000ドル)程度まで下落する見解を示した。しかし、同氏は、下落した後は上昇する予想をしている。

 

 

下落材料は何か

5月から約2カ月の間、仮想通貨市場の下落は続いている。その中で、多くの下落要因がメディアで報道されてきた。しかし、そのどれ決定的な下落要因とはされていない。さらに、そのいくつかは解消されたものもある。以前から、大きな下落要因とされてきたマウントゴックス財団のビットコイン売却は、今月、同社が民事再生したことにより、解消されたとする向きも多かった。

 

 

仮想通貨市場の根本的な問題

むしろ、仮想通貨市場は、以前から抱えてきた根本的な問題と向き合う、厳しい時期に差し当たっているのかもしれない。それは、仮想通貨規制だ。先週は、国内で新たに6社が業務改善命令を受け、その中で国内最大手のbitFlyerは、新規顧客の受け入れを停止した。また、規制に関する動きは国内だけではない。アメリカではイーサリアムやXRPを有価証券とみなすかの議論も活発になっており、関係者の発言に関する報道も6月に入ってから目立った。来月7月にはG20が開催され、引き伸ばされていた規制案が提出される予定だ。