2019年5月17日、ロシアの国有銀行であるズベルバンクが顧客に対して仮想通貨のウォレットアドレスやマイニング機器の使用の有無などを確認したと発表した。

 

ロシアは、首相でさえも仮想通貨に関する法的な規制を優先してはいない。理由としては、仮想通貨の価値が大きく下がり、投資家や一般の人々にとっても投資の対象として魅力的な商品ではないと言っても過言ではないためだ。実際に、5月に入ってから仮想通貨の高騰が記録されたものの、2017年の価値高騰を超えるような熱さはないように感じられる。

 

また、仮想通貨の規制問題については解決したわけではなく、各国の規制当局が問題に対処する必要がある。仮想通貨に関する取り扱いは、寛容的な国とそうでない国に分かれ、ブロックチェーン技術を認めていても仮想通貨は全く認めないといった国も珍しくはない。それほど、仮想通貨の価値の流動性は投資対象としても危ういものであり、数日保有していただけでも通貨の価値を一定に保つことができない。

 

仮想通貨の価値に関しては、ステーブルコインの登場によって解決できる可能性があるものの、世界中の取引所で使用されている通貨がビットコインである限り、仮想通貨市場の傾向は変わらないと言えるだろう。今回のズベルバンクの動きを見てみると、仮想通貨の規制法案などに従ったわけではなく、あくまでも独自の視点から取引内容の真偽性を確かめたといえるものだろう。

 

しかし、ロシアではかねてより、ブロックチェーンで取引されるすべての取引記録を監視するシステムの導入が検討されており、個人の自由な取引が制限される可能性が非常に高くなるという予想が専門家から出ていた。現状を見てみると、そのような状況には至っていないものの、銀行としても仮想通貨の取引内容に対してある程度注意を払っていることがわかる。つまり、今後怪しい取引が行われた場合、規制内容の有無に関係なく罰せられる可能性があると言えるだろう。