ダイアモンドの信頼性は、証明が難しい。ほとんどのダイアモンドは原石から作られることになるものの、実際の産地は本当にその場所なのか証明できる手立てが限られている。

 

また、天然ダイアモンドに対しては、紛争ダイアモンドと呼ばれる戦争の資金に充てられるダイアモンド採掘もあり、天然ダイアモンドの信頼性は大きく揺らいでいる。人工ダイアモンド生成の技術も上がり、必ずしも天然のダイアモンドが市場から求められるという状況でもなくなってきた。

 

そのうえで、ダイアモンド業界最大手のアルロサは、ダイアモンドのサプライチェーンであるTracrへの参画を表明した。

 

・アルロサのTracrへの参加について

Tracrは、ダイアモンドのサプライチェーンにおいて、採掘から生産、販売までを一元管理できるサプライチェーンである。つまり、ダイアモンドに関する一連の流れのすべてをブロックチェーンで管理する為、証明や品質、生産地に至るまで悪意のある変更はできない。

 

その為、Tracrに参画することによってアルロサが生産するダイアモンドに対して、あらゆる証明が可能となる。加えて言えば、ダイアモンドの採掘の問題は業界全体の問題であり、サプライチェーンの導入によって商品の信頼性が飛躍的に伸びることから、アルロサがサプライチェーンを導入した意味は極めて大きいと言えるだろう。

 

・天然ダイアモンドの問題点とブロックチェーン

簡潔に言えば、天然ダイアモンドの産地は、かねてより信頼性に疑念が抱かれていた。もちろん、企業としての取り組みで紛争地域のダイアモンドを選択するとは考えにくいものの、透明性の確保は出来ていなかった。

 

もっともダイアモンドの需要は高く、人工ダイアモンドも含めたうえで市場は拡大傾向にある。その為、人工・天然にかかわらず、ダイアモンドの生産から管理までを行えるシステムはダイアモンド市場に大きくプラスの影響を与えることになるだろう。ダイアモンド市場の今後には、さらに注目だと言える。