28日、米でカストデイ(仮想通貨の保管)を提供するキングダム・トラストが、世界的保険業大手ロイズと提携することを発表した。カストデイサービスが充実することにより、市場への資金流入が期待できる。


キングダム・トラストがロイズとサービス提携へ

英のロイズ・オブ・ロンドンは、300年以上の運営実績をもつ、世界屈指の保険業者だ。200カ国でサービスを展開し、11年から16年まで支払った保険金は9.6兆円にのぼるとされている。キングダム・トラストは10万人以上の顧客をかかえ、仮想通貨のカストデイサービスを提供している。保険引き受け先などは明らかにしなかったが、今後保管している通貨がハッキングなどの被害にあったさい、保険が適用されるという。


取引の外部環境改善に一歩前進か

ロイズやキングダム・トラストのような規模の業者間でこのような保険サービスが開始されるのは、初めてといって良いだろう。ロイターはキングダム社CEO、マット・ジェニングス氏の言葉を以下のように報じている。

「当局からの規制を受け、保険が適用された金融機関による十分なカストデイは、機関投資家が仮想通貨市場に投資するために最優先であり、そして重要なポイントだ。ロイズのような信用できる専門家がプラットフォームに加わることで、現在と未来の顧客がより安全で、完璧な保管サービスを提供できるようになる。このソリューションで、機関投資家の課題に対応できるようになるだろう」

ジェニングス氏が指摘するように、巨額な資本を持った機関投資家が参入するには、適切なカストデイサービスが整っていないという専門家も多い。今回のロイズとキングダムの提携は、その意味で注視すべき事例だろう。米大手取引所コインベースも今年に入りカストデイサービスを開始したが、今後このようなサービスが充実し、機関投資家の参入が促されるかは注目である。そして、外部環境が整うにつれ、市場の時価総額が上昇していくのかにも注目だ。