マスターカードの上級幹部であるアリ・サルケル氏は次のように述べています。

"政府が国のデジタル通貨を作ろうとするならば、当社は喜んでその通貨を、(一般的な仮想通貨と比べて)より好意的に見るだろう"

"デジタル通貨が規制機関とその価値により支えられ、匿名ではなく、規制上のあらゆる要件を満たすのであれば、それを前向きに検討していく"

マスターカードのアジェイ・バンガCEOも昨秋、同社が政府発行のデジタル通貨のに参画する方法を見つけたいと述べており、政府が支援していないその他の仮想通貨は「ジャンク(価値のないもの)」であると見なしていました。

政府発行の通貨は世界的に複数の国で検討されていますが、今のところ仮想通貨が集権的に管理される現象はほとんどの国で現実化していません。首尾よく国家により発行された仮想通貨の最も顕著な例は、最近議論を巻き起こしながら発行されたベネズエラのペトロです。

サルケル氏は、マスターカードが現在、ビットコイン(BTC)の所有者がBTCをマスターカードで換金することを認めるBTCの試験的プログラムを日本とシンガポールで実行していることについても述べており、さらに同プログラムが顧客確認(KYC)とアンチマネーロンダリング(AML)の要素を含むことを付け加えました。

"当社はマスターカードのネットワークを通じてビットコインの取引を取り扱ってはいない。(同試験的プログラムは)実験的な試みであり、同社の評判に関わるリスクについて十分理解している"

フィナンシャル・タイムズでは、マスターカードとVISAがビットコインの購入を「現金取引」として再分類することで、仮想通貨での購入が困難になったことについて言及しています。

マスターカードは昨年11月、ブロックチェーン技術を用いた即時払いの特許を申請しており、マスターカードの広報担当者によると、マスターカード・ラボは、企業間での銀行間決済/貿易金融上の義務の履行と価値連鎖の追跡/信頼できる機関の間の顧客確認(KYC)データ/アンチマネーロンダリングデータの交換などを含む幅開い分野での使用事例を支えるブロックチェーン技術の開発に取り組んでおり、ブロックチェーン技術と仮想通貨に関する30以上の特許を申請しているとのことです。

さらにサルケル氏は、マスターカードがシンガポールとオーストラリアで非接触型交通決済システムの試験的プログラムを実行しているとも語っています。

(引用元:FINANCIAL TIMES/Cointelegraph)