先週、FATF(金融活動作業部会)が、世界共通の仮想通貨規制を来年6月までに策定すると発表した。これは、業界にとっても初の事例であり、規制が整い業界が健全化していくという意味において重要なターニングポイントとも言えるだろう。事実、直近で世界中の公的機関が規制の必要性についてコメントしている。


欧州証券市場機構「既存の法律で仮想通貨規制を」

欧州証券市場機構(ESMA)は、仮想通貨を新しい法律で規制するのではなく、今ある制度の中で規制すべきと欧州委員会に報告書の中で明かした。22日、「ビットコインマガジン」が報じている。具体的な規制案に関しては、仮想通貨のほとんどがEU内で施行されている「不公正取引慣行指令」に当てはまるため、各国が法にのっとり規制すべきと述べられている。また、現在EUでは、株式・債権といった金融商品を取り扱う事業者に対する規制である金融商品指令の対象外となっているが、仮想通貨もその金商法で規制すべきだと報告書の中で述べられた。これらは国内も似たような状況で、日本では現在、電子マネーなどと同じ「改正資金決済法」が適用されている。しかし、国会では金商法を適用し、仮想通貨を有価証券と扱うか議論が進んでいる最中だ。


多くの専門家が規制に関してコメント

香港でも同じような見解が報道されている。18日、香港証券取引所は、仮想通貨やブロックチェーンは既存の金融規制下で取引されるべきとレポートの中で報告した。また、ゴールドマンサックスも出資する米スタートアップのサークル社CEO、ジェレミー・アラール氏はFATFの発表を支持しつつ、G20レベルで仮想通貨規制を標準化すべきとの見解を示している。このような議論は今まで世界中で行われていたが、FATFの発表をきっかけに、ようやく規制の具体化へ向けて進展しているといえよう。一方、裏返せば、「明確な仮想通貨規制は現段階で行われていない」ともいうことができる。米国においては、イノベーションの妨げにならないよう「害のないアプローチ」が必要と言われている中、新しいテクノロジーである仮想通貨、およびブロックチェーンに対しての規制は、一筋縄ではいかないようだ。