ブラジルにおける仮想通貨は、寛容的に受け入れられている。Atlasのハッキング事件などによる顧客の情報流出が発覚したあとであっても、株式取引を行うユーザーより仮想通貨のユーザーは多い状況だ。仮想通貨取引所も比較的多く、バスなどの機関でも仮想通貨を取り扱う企業も増加しつつある。

 

また、ブラジルにおける銀行口座絡みの話題は多く、過去にも仮想通貨取引所が口座の凍結を巡って裁判を行い勝訴している。そして、今回は大手銀行が仮想通貨関連業者の口座凍結を行い、規制当局である経済擁護行政委員会(CADE)が調査にあたっているという状況だ。

 

CADEの調査内容について

 

2018918日、CADE はブラジルのブロックチェーン・仮想通貨協会の申し立てによりブラジル国内の大手銀行の調査を行っていると発表した。

 

調査内容は、適切な取引を行っているにもかかわらず、銀行の一方的な自衛策によって仮想通貨関連事業者の口座を凍結しているのはないかというものだ。

 

仮想通貨関連事業者が使用する銀行口座そのものには問題がない。しかし、仮想通貨関連事業者に大きな問題が起こった場合、銀行の信頼性が揺らぐ可能性がある。例えば、仮想通貨関連事業者の取引で犯罪やマネーロンダリングが行われた場合、銀行も少なからず利益として被害を受けると考えられるだろう。

 

もっとも、対処すべき問題が起きないように仮想通貨関連事業者は努力しており、ブラジルにおける全ての金融機関で同じような動きが起こればブラジルの仮想市場は著しく衰退することになる。

 

ブラジルにおける金融機関の判断は、間違ったものとは言い難い。しかし、仮想通貨関連事業者にとっては死活問題となる出来事だ。未然にトラブルを防ぐ為でも仮想通貨関連事業者のみの口座を凍結させるという手法は、金融機関の不信を招くものになる可能性もあり、簡単に解決できる問題ではないだろう。ブラジルの規制当局と金融機関の動向は今後も要注目だと言える。