仮想通貨における新しいサービスは、続々と生まれつつある。簡潔に言えば、仮想通貨のリスクとされてきた機関投資家の不足や安定性のあるカストディサービスなども時間の経過によって解決する見込みがあると言えるだろう。実際にフィデリティやジャスダックなどの大企業が仮想通貨市場に向けたサービスを準備中だ。

 

そのうえで、金融犯罪に関するカンファレンスでアメリカ財務省の副長官であるMandelker氏はデジタル通貨に関連する犯罪は、仮想通貨サービス提供業者だけでなく、規制当局としても、より厳しい監視・取り締まりの体制を築くべきだと主張した。

 

Mandelker氏の見解について

Mandelker氏の発言は、金融機関や規制当局に対して、直接仮想通貨のリスクの改善を呼びかけるものであり、公の場でそういった呼び掛けが行われたのは初めてだ。

 

これまでも、規制当局や政府として仮想通貨の悪用に対する話し合いは、行われてきた。ロシアなどでは、監視ツールを用いて取引の内容だけでなく、個人の特定ができるような仕組みの開発なども進んでいる。

 

また、仮想通貨に対するサイバー攻撃によってユーザーから失われた資金が犯罪手段に流れているという事実もある。ハッカーのすべてがそういった犯罪集団に関わっているわけではないものの、現状では犯罪による資金の流出は増加しており、民間の努力だけでなく、国としてのサポートが必要となる事態に陥っていると言えるだろう。

 

加えて言えば、通常の仮想通貨だけでなく、CDBCやステーブルコインなどでも悪用はあり得る。むしろ、法定通貨の代替え手段ともいえる仮想通貨は、より悪用されるリスクが高いとみていいだろう。

 

また、悪用の手口が巧妙化していることから、政府のみの取り組みでは仮想通貨の悪用は止められない。民間と一体となって悪用の仕組みを排除する必要がある。今後、仮想通貨の取引においては監視や規制がより厳格なものになることが予想される。取引と規制内容の動向は注意深く見守って行こう。