テザー社は24日、およそ560億円相当のUSDTを焼却(破壊)し、売却したと発表した。コインデスクは23日、ビットフィネックスは存在しないUSDTのデータを公開していると指摘しており、信用問題は深刻な議論に発展した。


テザー社が560億円相当のUSDTを売却

テザーは5億USDTを焼却し、市場の流通から完全に排除した。テザー社独自のウォレットに保管されているのは残り4億4600USDTとなり、全体の52.8%のUSDTが実質、テザー社によって米ドルに換金されたこととなる。テザー側は、焼却したことについては公式に発表しているが、その経緯については触れておらず、真意は現時点でわかっていない。


テザー・ビットフィネックス疑惑は深刻化か

コインデスクは23日、ビットフィネックスが実際に存在していないUSDTのデータを公開していると報道した。その理由は、ビットフィネックスでUSDT/USDの取り扱いがないのにも関わらず、コインマーケットキャップの出来高ランキングに2位で取引されている通貨ペアとして表示されているからだ。コインマーケットキャップ、グローバル責任者チャン氏も「困惑している」とコメント。ビットフィネックスにAPIの開示を求めたが、回答は得られなかったという。ビットフィネックスとテザー社の経営人は同じ役員で構成されており、今月に入って両者に対する不信感は高まっている。初旬にはブルームバーグが、テザー社のドル預金先であった銀行が債務超過に陥っていると報道。15日には、USDTが大量に売却され、1:1である米ドルとUSDTの乖離率は一時10%まで広がった。一連の騒動に関して、デジタル資産顧問を務めるエレメント・デジタル・アセット・マネジメント社は3つのシナリオが考えられると分析している。ひとつはビットフィネックスとテザー社が完全な「黒」であり最後の手段であること。次に米ドル裏付けのための資金確保、もうひとつは、法的リスクを回避するために、USDTを段階的に消滅させている可能性だ。今回のテザー焼却を含め、ビットフィネックスとテザー社は、事の経緯を明確に説明していない。投資家の不安感はぬぐい切れておらず、信用問題は深刻化している。