ビットコインなどを代表する仮想通貨のほとんどは、犯罪への利用のリスクが高いとして各国の政府間で仮想通貨の固有の問題として扱われてきた。実際、仮想通貨の犯罪への利用率は決して低いものではなく、人身売買や麻薬取引、資金受渡しなどにおいても仮想通貨は使用されている。

 

しかし、最近の傾向として、仮想通貨内部のデータ処理において、犯罪に関するデータ処理数は低下したものの取引量はかつてないほど増加している。つまり、犯罪に関する仮想通貨の取引は、分散型ではなく集中型にシフトしつつあると言える状況だ。

 

・仮想通貨の犯罪利用について

仮想通貨の特性から犯罪への利用や関与が疑われた場合、市場的な価値は著しく低下することになる。例えば、ネム流出事件ではネムそのものの値段が著しく低下したうえで、市場全体の価値が著しく低下する状況を招いた。加えて言えば、匿名系の仮想通貨はネムのハッキング事件でも悪用されている。

 

今回の発表は、ビットコインのデータ処理のシェア率の中で、犯罪に関わるデータ処理のシェア率が10%前後まで低下したというものだ。しかし、シェア率が低下しても1つの取引における取引額が増大している為、仮想通貨の犯罪利用が行われているという状況は変わっていない。

 

・仮想通貨と犯罪

仮想通貨の中でも特に、匿名系の仮想通貨は、ブロックチェーン上での情報でも追跡は不可能だと言われてきた。送金経路や金額などの特定の情報のほぼ全てを他人から隠すためだ。もちろん、プライバシー保護の観点から言えば、匿名系仮想通貨も需要はある。通常のブロックチェーンでは、送金金額やアドレスまで決まっている為、特定のアドレスから個人を割り出すことも不可能ではなくなった。

 

仮想通貨の法的な立ち位置は、変化しつつある。そして、世界中でブロックチェーン技術の採用が行われており、中にはサプライチェーンを全て把握できるものまである。今後、犯罪に対してもブロックチェーンが抑止力となる可能性が高いと言えるだろう。