仮想通貨に対する税制は、国によって大きく異なる。例えば、エストニアやスイス、マルタでは、仮想通貨関連の法案はあるものの、税金面では負担はない。

 

しかし、日本での仮想通貨の取り扱いは、控えめに言っても優れたものではない。例えば、アメリカのSECでは、仮想通貨に関する詐欺などにおいて取り締まりを強化しており、市場を牽引する立場として慎重な議論を重ねている。加えて言えば、人材育成の観点は企業頼りになっており、税制に関する代替的な告知・制度理解の場も不足していると言えるだろう。

 

そのうえで、国税庁は今回、仮想通貨の取引に対する計算書を公表した

・国税庁による仮想通貨の取引計算書について

仮想通貨の取引計算書は、仮想通貨の取引時に発生した税金を納める為のサポートを行う為のものだ。取引計算書は、国税庁の公式サイトからダウンロードすることができ、確定申告において昨年よりは手続きを簡素化できるとしている。

 

もっとも、仮想通貨の税金に関しては、非常に細かい計算が必要になる。デイトレードのように短期的な取引を繰り返している場合の計算は、難解であり、計算書で対応できるとは限らないのが現状だ。

 

また、仮想通貨は株式などと違い、損益通算ができず、納税漏れがあればそれだけで罰則となることに加え、どのような職業であっても20万円以上の利益は確定申告の必要性がある。

 

そして、国外の取引所での対応においては、今回発表された計算書では対処が難しい。計算書を用いても正しい計算ができるとは限らず、民間の税理士や特化した専門サービスを行っている企業に依頼した方が間違いがないという状況だ。

 

長期的に、仮想通貨を保持している人々には確定申告の必要性はない。しかし、数年単位で運用した場合でも利益が大きく出た場合は、確定申告の必要性がある。そのうえで、官民一体となった今後は制度改革が必要になってくるだろう。日本の納税制度の動向は要チェックだ。