タイでは、国内における仮想通貨技術に対する注目が非常に高まっている。タイにおける仮想通貨の取引高は世界的に高いわけではない。しかし、タイでは約20%前後の人々が銀行口座さえ持てない生活水準にある。そのため、人々の仮想通貨に対する関心度は高く、中央銀行や政府による規制や禁止・緩和といった声明の発表や大手企業のブロックチェーンによる送金実験など仮想通貨に関する話題が多い国でもある。

 

・タイ中央銀行にてブロックチェーン技術を採用予定

2018年7月12日、タイ中央銀行の総裁であるウィラタイ氏はブロックチェーン技術をタイ中央銀行のシステム内に前向きに導入を検討していると述べた。国際送金、あらゆる文書の承認、詐欺などの犯罪防止の抑止力としてブロックチェーン技術が大いに活躍すると見込んでいる。

 

実際に、ブロックチェーンを金融機関のシステムに採用した場合、詐欺や犯罪に利用されるリスクは減少すると見られる。中央機関として、銀行がブロックチェーンによるデータ処理の管理を行うからだ。つまり、金融機関によるブロックチェーンは、ほとんどが中央集権的なものに集約されることになり、詐欺や犯罪に関連する送金処理などに対して迅速に対処できるようになる。

 

・揺れ動くタイの仮想通貨事情

タイでは、仮想通貨に関して日本以上に詳細な内容の規制が施行されており、違反者は懲役刑さえあり得る。規制内容や対象そのものに対して、懐疑的な意見も少なくはない状況だ。もっとも、タイ政府は仮想通貨のメリットを理解しており、仮想通貨を国内の経済にいち早く浸透させる狙いから規制の施行に踏み切ったと見られる。

 

そして、タイでは、金融機関や企業でのブロックチェーン技術の開発・研究が進みつつある。経済的に成熟した国ではないために、ブロックチェーン・仮想通貨に関するタイの市場は非常に伸び代があると多くの企業が注目していることも要因の1つだろう。政府としても仮想通貨を禁止とするとことはないと公言していることから、今後ブロックチェーンを使用したタイの仮想通貨市場は日本以上に過熱する可能性がある。