今月7日、ベネズエラで全国的な大規模停電が発生した。急激なインフレにより国内経済が崩壊の危機に瀕し、市民の生活に影響を及ぼす中での出来事であった。

この停電の影響は、ベネズエラ国内だけにとどまらず、ビットコインの市場にも影響を与えている。

 

取引量が減少

 

ベネズエラでの停電が始まった7日以降、ビットコインの1日あたりの取引量は10万回近く減少した。また、ビットコインのアクティブな口座も同様に減少している。

 

ベネズエラでは、深刻なインフレの影響で自国の通貨に対する信頼度が低下したことでビットコインの需要が非常に高まっている。過去にはキプロス危機などの際にもビットコインが非常に注目を集めており、非常によく似た事例と言えるだろう。

 

独自通貨ペトロの発行

 

ベネスエラでは、インフレの対策として独自の仮想通貨ペトロを発行しようという試みもある。しかし、仮想通貨ペトロは懐疑的な意見が多く、価値の裏付けとなる原油についても産出地の開発が行われていない状況であり、ペトロでの解決は難しいのではないかという意見が多く挙がっている。

 

一方で、暫定大統領として支持されているグアイド国会議長は、ペトロに対して懐疑的な姿勢をとっており、ビットコインを支持していることでも知られる。同士は、ペトロに懐疑的な多くの国民からの支持を受け、ビットコインによる体制の立て直しも期待されている。

 

仮想通貨への規制

 

ベネズエラでは、2019年1月31日の仮想通貨の規制に関する法律が施行された。この法律によれば、取引所やマイニング業社などはライセンスの取得が義務付けられるようになり、違反した場合はペトロを使用した罰金等の罰則が与えられる。

 

政府は、仮想通貨の動きを監視し、法的措置を含めてコントロールすることでペトロを使わせたいという思惑があるのではないかと見られている。しかし、国民の意識は依然としてビットコインに向けられたままで、法律の施行後もビットコインの取引量は増加傾向にあった。