2018年4月、インドの中央銀行は突如民間の銀行に対して仮想通貨取引を行う個人と企業すべてのサービスの提供を命令した。しかし、訴訟にまで発展したこの出来事は政府の仮想通貨に対する姿勢が曖昧であり、裁判所も政府に対して指針を示すように要求していた。加えて言えば、インド政府内で仮想通貨を全面的に禁止する法案も噂されており、インドの仮想通貨市場に対する期待は持てない状況にあった。

 

インドの仮想通貨市場に関しては大々的な取引ができないことから、代替サービスを利用して仮想通貨取引を行っている人々は増加傾向にある。さらに、Ripple やStellar などの国際送金プラットフォームなどもインドに対して、独自のネットワークによって市場に参加できる体制を整えつつある状況だ。世界的に見れば、インドの人口や発展途上国としての伸び率から、仮想通貨市場にとっても見過ごせない存在であることがはっきりとわかる。

 

 

しかし、政府の仮想通貨への姿勢が曖昧であり、中央銀行による独断を認めていることから、インドを中心とした仮想通貨市場そのものの形成が非常に難しい状況にある。そして、2019年5月9日仮想通貨取引所であるコイノミーは取引を停止することを発表した。

 

コイノミーの運営会社は国立銀行からも出資されているほど、大手の企業である。しかし、コイノミーの取引を停止させるということは、国立銀行から出資を受けた企業であってもドイツ国内で仮想通貨関連の事業運営することが難しと判断したということになる。つまり、インド国内で仮想通貨取引所を行うことそのものが難しいとみ予想できるだろう。

 

仮想通貨を普及させるという目的を持つ企業は、先進国でも多い。しかし、インドに限っては仮想通貨市場が進出しにくい状況が出来上がっており、ブロックチェーン技術でさえも浸透しにくい雰囲気だ。今後、世界的な仮想通貨の規制によって、仮想通貨の法的な立ち位置は世界単位のものとなるだろう。その上でインドがブロックチェーン技術や仮想通貨に対して、寛容な姿勢を示していくとは考えにくいものがある。そのため、インドの仮想通貨市場に関しては注意深くチェックしておく必要があると言えるだろう。