IOSTに将来性はない?終わったといわれる理由と将来の見通し

IOSTに将来性はない?終わったといわれる理由と将来の見通し

IOSTは中国発の圧倒的な処理速度や比較的容易な言語での開発が可能な暗号資産です。一時は日本でも盛り上がりを見せていた暗号資産ですが、最近「将来性がない、終わった」といわれています。

この記事では、IOSTの特徴と将来性がないといわれる理由、IOSTの価格動向や将来の展望について解説します。

IOSTとは?特徴を解説

IOST(アイオーエスティー)のには、以下の4つの特徴があります。。

  • Jimmy Zhongにより立ち上げられたブロックチェーン
  • クレジットカードに匹敵する処理速度を誇る
  • JavaScriptでの開発が可能
  • JBAへ参加済み

Jimmy Zhongにより立ち上げられたブロックチェーン

IOSTとはJimmy Zhong氏により立ち上げられたブロックチェーンIOST財団により発行されている暗号資産です。2018年1月に発行され、日本ではブロックチェーンで医療データを保管する開発プロジェクトで使用されるなど、日本人から人気の暗号資産です。

クレジットカードに匹敵する処理速度を誇る

IOSTの特徴はクレジットカードに匹敵する処理速度です。処理速度が速い理由は、IOSTが処理にPoB(プルーフ・オブ・ビリーバビリティ)に基づく分散型のブロックチェーンであるためです。

送金速度が非常に速いため、買い物や日常生活にも利用できると期待されています。

JavaScriptでの開発が可能

IOSTはJavaScriptという比較的簡単な言語で開発されています。JavaScriptはさまざまなWebプロダクトの開発で用いられており、汎用性の高いプログラミング言語です。そのため独自の言語の習得が必要なく、IOSTチェーンはエンジニアにとっては参入しやすい環境といえます。そのため、今後IOSTチェーンへ開発するエンジニアが増え、幅広いサービスの開発が進めばよりニーズが高まる可能性があるでしょう。

JBAへ参加済み

 IOSTはJBA(日本ブロックチェーン協会)に参加しています。JBAとは日本の仮想通貨交換事業者(暗号資産取引所)による事業者団体であり、この協会に認められた信頼できるブロックチェーンしか参加を許されません。この事実は、IOSTが日本で信頼がおける暗号資産と認められている証拠ともいえるでしょう。

IOSTに将来性はない・終わったと言われる理由

IOSTに将来性がないと、オワコンだという声もありますが事実でしょうか。まずは、なぜIOSTに将来性がないといわれるのか理由を紹介します。

仮想通貨市場の下落の影響を受けやすい

IOSTを含めたアルトコインは、ビットコインに引きずられる形で価格が下落する傾向にあります。ビットコインは各国の暗号資産への規制の動き、景気や取引所の破産申請などさまざまな要素で価格が下落します。IOSTに限ったことではありませんが、市場価格の下落影響を強く受けて値下がりしやすい点から、IOSTに将来性がないと悲観する意見が出ているといえるでしょう。

数年間価格上昇が見られていない

IOSTは2022年5月に1円台に下落してから、現在まで1〜2円の間を推移しています。一時は8円台を突破したこともありますが、この2年間で大きな価格上昇の動きがありません。そのためIOSTを保有している人からも「IOSTはこのまま終わるのではないか」と不安視されています。

ニーズの高いDappsの開発が進んでいない

IOSTはDapps開発のプラットフォームとして開発されました。しかし、IOSTのニーズが高いDapps自体が開発されておらず、将来性を悲観されています。

Dappsとは、分散型アプリケーションという意味で、ブロックチェーン技術を用いたオープンソースの開発プラットフォームのことです。簡単にいうと、IOSTの仕組みを用いて簡単にゲームやアプリケーションを開発できます。

しかし、Dapps開発にはイーサリアムやBNBチェーンを用いたものがほとんどであり、IOSTを基盤としたDappsは多くありません。今後IOSTチェーンを用いたDapps開発が進めば、IOSTの将来性にも期待できるでしょう。

公式が企画するイベントや情報発信が少ない

IOSTは公式Xは保有しているものの、情報発信がほかの暗号資産に比べると非常に少ないです。ほかの暗号資産のようにDiscordを持っておらず、公式とホルダー(所有者)が直接交流する場もありません。そのため、IOST保有者の期待度を上げるイベントなども発表されず、手放す人が増えて価格が下がるという悪循環に陥っています。

IOSTを保有している同士で情報交換するDiscordなどはあるものの、公式からの情報発信が少なすぎて盛り上がりの燃料がない点は懸念点です。ただし、情報がゼロというわけではないため、XをフォローしてIOSTが提供する事業などについてよくチェックしておきましょう。

政府による規制リスクがある

IOSTは中国で生まれたプロジェクトであり、いつ当局から規制を受けるかわかりません。中国は2017年にBTCへ規制をかけるなど、暗号資産に対して厳しい規制を敷いています。そのため、IOSTプロジェクトにも規制がかかり価格が急落する可能性があることも、将来性がないといわれる理由の1つです。

価格動向から見るIOSTの将来性

【参考】IOST(IOST)価格・チャート・時価総額 | CoinMarketCap

IOSTが本当に将来性がないかどうかを、価格動向から考えてみましょう。

IOSTは2018年に発行され、2020年から取引所への上場が始まりました。

上場直後である2021年4月には8円台を突破しましたが、その後6月には1円台に急落、9月には7円にまで回復しています。

その後、2022年5月には1円台に落ち込みましたが、2023年1月には2円台に復帰。

現時点では1.3円付近を推移しています。

 IOSTは現時点では価格が上下を繰り返している状態ですが、先述したようにBTCの影響を受けて価格が上昇しやすい通貨です。

つまり、BTCの価格が上昇傾向であること、さらに2024年に迎えるBTC半減期の影響により、緩やかに価格が上昇することが期待できます。

2025年の価格予想

大手暗号資産取引所「Gate.io」によると、IOSTは2025年に$0.01126181(17.66円※2024年5月27日時点)、2030年には$0.019869549333607(31円※2024年5月27日時点)になると予想されています。IOSTが2024年5月時点で1.43円であることを考えると、10倍以上の価格になる可能性があります。

IOSTが1000円を超える可能性はある?将来の見通し

1IOSTが1,000円を超える日が来るか、将来の見通しについて紹介します。

国内外の教育機関との提携

IOSTは堅実なプロジェクトを展開しており、中でも注目されているプロジェクトが国内外の教育機関との提携です。2021年には9つの大学や教育機関と提携し、学生にブロックチェーン技術やスマートコントラクトについてのワークショップを無償提供しています。

この取り組みがさらに広がり、IOSTの教育的価値が認められれば、より世界的にIOSTの知名度が上がることが期待されます。

BTC半減期の影響で価格上昇する可能性

2024年にBTCが半減期を迎える影響を受けて、IOSTの価格上昇が期待されています。

半減期とは…ビットコインのマイニング報酬が半分になるイベントです。半減期が起きることでビットコインの発行数が少なくなるため、市場ニーズが高まり価格上昇の可能性が生まれます。

先述したようにIOSTを含むアルトコインはBTCの市場価格の影響を強く受けるため、BTCの価格上昇が起きればIOSTの価格も上昇する可能性があるでしょう。

エアドロップの実施でニーズが高まる可能性

IOSTは2021年8月にエアドロップを実施しています。エアドロップとは暗号資産を無料で獲得できるイベントで、IOSTの一定量以上の保有などの条件を満たす人に対してトークンが配布されます。無料で暗号資産がもらえるという内容から、IOSTを保有していない人からの注目も集めやすく、認知度の上昇や価格上昇が期待できるでしょう。

時価総額の低さからの価格乱高下

IOSTの時価総額は2024年5月27日時点で¥30,537,811,656であり、ランキングでは319位です。時価総額の低い暗号資産は、大量保有する投資家の売買による影響が起こりやすく、万が一IOSTの大量保有者が一気にIOSTを放出した場合に価格が暴落するリスクがあります。

特に注意すべきタイミングがIOSTの価格上昇のタイミングです。IOSTの価格上昇を狙って大量保有者が一気に売りに出す可能性もあるため、市場動向は慎重にチェックしておかなければなりません。

まとめ

IOSTは将来性がないという声もありますが、今後の運営の動きやBTCの影響などを考えると、全く将来性がないとは言い切れません。むしろ、IOSTのように送金スピードが速く、Dappsなどのアプリ開発が可能なブロックチェーンは、経済圏の構築に使われる可能性が高いため、資産価値が向上する可能性もあるでしょう。

もちろん、IOSTは市場の影響を受けやすい暗号資産のため、安易に大金を投資することはおすすめできません。市場動向をよくチェックしながら、自己責任でIOSTの将来性を見極めるようにしましょう。